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「デーモン小暮の琉球・大和 邦楽サミット@伊是名島」
出演者の陣容といい場所といい、なんとも不思議な組み合わせの異種格闘技のようなコラボレーションとなった。「なぜデーモン小暮が伊是名で?」との多くの問い合わせがある中、台風発生のニュースが届いたりと間際まで難題続きであった。それらを全て乗り越えて夢のステージ実現となった。今回は「邦楽維新シリーズ」公演の第25回目となるが、東京・青山劇場の舞台でも、これほどの盛り上がりは珍しいらしい。沖縄本島の北にあって、アクセスも決して楽ではない島での公演だからこその開放感溢れる興奮の一夜となった。
公演会場の「伊是名村産業支援センター」は、仲田集落の港近くにあり、建て替えを済ませたばかりの立派な施設である。子供からお年寄りまでの島人、本島から渡ってきた観客250人余、はるばるヤマトからツアーを組んでやってきた「デーモン閣下ファンクラブ」の熱いメンバー150人余が詰めかけ、会場の400余席はまたたく間に満席となった。
☆第一部「金丸おとぎ話 竜宮編」デーモン小暮書き下ろしのストーリーで、内容・構成ともに素晴らしく、大変興味深い物語である。
伊是名島の若者「金丸」(かなまる)が 島を出て 第二尚氏の始祖「尚円王」となったのは歴史上の事実であるが、デーモン版は、金丸が島を出る前の時代がモチーフになっている。金丸の弟(名前不詳)を・宜金(むべがに)と設定、姉・真世仁金(まぜにがに)との姉弟愛を根底に、島を囲む珊瑚礁の海を舞台に物語は進行する。環境汚染問題も暗示しながら。デーモン閣下のあのメークと衣裳から響いてくる重厚な深い声に、尺八、 三線と歌 、太鼓が絡んで絶妙な効果を生んでいく。「海ギタラと陸(あぎ)ギタラ」や 「降神島(うるがみじま)」など、伊是名島の風光明媚なポイントを紹介しながら、島恒例の綱引(うんなー)の伝統的なかけ声「ハットゥウェイ!」「サーイッサ!」の反復が重ねられ、島人の心を捉えつつ観客を巻き込む。次第に物語は竜宮城浦島伝説へと展開し“ウミガーミ”(海亀)、“ウンジャミ”(海神)などの方言が随所に登場する。そのイントネーションも発音も実に正確で、デーモン小暮のこだわりと丁寧さ、そして繊細さが反映され、全
体を輝かせていた。
会場には島のこどもたちも多数詰めかけていた。幼稚園では読み聞かせの時間を積み重ねてきたようで、50分ほどもある「金丸おとぎ話」を身じろぎもせず真剣な表情で聞き入っていた。その様子に島外から来た観客たちはいたく感心したようである。伊是名島に、幼稚園・小学校・中学校が各一校づつあるのみで、高校生になると親元を離れ本島で勉学に励む。信号機は島に一機のみ。小学校の前に設置されていて信号機の見方使い方を練習するためのものだそうだ。
☆第二部 は、沖縄ロック界の大御所・ジョージ紫+レイ&レオンが、親子で登場。
ロック!と思いきや、演歌あり、民謡あり。尺八奏者で今回の企画プロデューサーでもある三橋貴風とデーモン閣下が、柔らかに、激しく、時にユーモラスに全曲をつないで盛り上げていく。三線奏者は島出身の名嘉常安、尚円太鼓は石川県から島へ嫁いできた神山澄子。絶妙なタイミングで演奏し大いに力量を発揮した。 翁長は、ジョージ紫作品「My Love」に 20弦筝で共演。この曲が青山劇場で演奏された際、デーモン小暮がいたく気に入ってくれたという経緯も、今回のコラボレーションのきっかけとなった。デーモン閣下からは 「またこの曲を歌いたい!でも次回は少しは寝かせて」とのコメントがあったほど、今回の伊是名コンサートは超ハードな日程。彼は27日(金)東京での生本番を終えた後、その日に沖縄入りしコザへ直行。夜中から午前にかけてリハーサルを済ませ、翌日の朝出発の船で伊是名島へ向かい、島では即エネルギッシュにリハーサル、そして本番をこなしたのだった。「今回のコンサートはロックだけではない」という趣旨の島内放送が功を奏し、年輩の方々も多く来場し、公演後には、「上出来!」と口々に褒めていただいた。島人あげての大喝采と、ヤマトからの熱烈ファンが総立ちとなり、会場は熱狂の異空間。公演を終えて会場を出ると、むせかえるような緑の匂いと、虫の泣く声。かすかに潮騒が聞こえてきて、見上げる空には、静かに降るような満天星。
いつも心洗われる伊是名島。是非訪れてみませんか。
「My Love」
歌/デーモン小暮閣下
ハモンドオルガン/ジョージ紫・尺八/ 三橋貴風・三線/名嘉常安と…
▼伊是名観光課 濱里さんから感想です
デーモン小暮の琉球・大和 邦楽サミット@伊是名島コンサートを終えて
このコンサートは、奇跡の連続によって開催された。
前任者において2月1日コンサート開催について提案したところ保留の決定、2月19日に再度提案し開催決定の可決。
実は、このコンサート自体が消滅しそうになった。
それでも、数々の難問を乗り越え、コンサートまであと少しと迫った6月19日、何と台風6号発生。予想進路からすると沖縄本島へ近づくと見られる。
今までの経験から「かなりやばい。」
日がたつにつれ、公演日の28日前後は、沖縄本島の北に位置する。(アウトかな。と対応を検討しはじめた。)
6月25日の予報をみて。。。。笑みがこぼれた。
進路が大陸に上陸していたからだ。
「上陸したら、もう沖縄には来ないな。」この日、仲田売店前で同僚と缶ビールで乾杯した。
あとは、本番に臨むのみだ!
コンサートは、すばらしく盛り上がり、会場に集まった400人を超える観客は興奮を抑えきれない。
大成功だった。
デーモン小暮閣下、ジョージ紫、三橋貴風、名嘉常安、比嘉レイ、比嘉レオン、翁長洋子、尚円太鼓、和と洋と琉のコラボレーション。
また伊是名島で開催することをステージ上と関係者の慰労会の席で約束した。
この契約が履行されるよう、伊是名島で再会が実現できるように頑張っていきたい。
〜小さな島で、大きな出会いがあった〜
伊是名村観光振興課 濱里より

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琉球新報